著者:夕木 春央
★あらすじ
柊一は友人らとともに山奥の地下建築で夜を超すことに。だが、地震によって出入口はふさがれ地下水が流入し始める。そして、その矢先に起こった殺人。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。
犯人以外の全員が、そう思った。
★感想
残忍な連続殺人事件が繰り広げられるんだけど、その犯人がまず意外だった。でも大事なのはそこじゃなくて、最初の前提が間違っていたっていうのが最後ぞっとしたね。仮に主人公が犯人のことを選んでいたとしても、幸せにならなかったんだろうなって思う。犯人強すぎ。
探偵役の主人公のいとこは滑稽だったね。探偵がまぬけパターンは久しぶりに読んだから面白かった。
方舟っていう地下建築の設定がまず特殊で、面白かった。台風に見舞われて出られない孤島とかはよくあるけどね。その地下建築の意味とかはぶっちゃけどうでもよくて、ただただ主人公たちを閉じ込めるために作者が作りました感が出てて、そこが面白かったかな。