著者:青柳碧人
精南大学男子寮「獅子辰寮」に、ロサンゼルスから来た留学生が入寮してきた。
金髪・碧眼の留学生ケビンは、日本人より日本のことについて詳しく、日本文化に関する様々な知識を披露する。
そんな折、寮生が殺人事件に巻き込まれてしまう。
ただの日本好きな留学生かと思ったケビンが、なぜか鋭い洞察力を発揮して事件を解決に導く。
寮長の秀次とゆかいな寮生達が、ケビンとともに様々な事件に巻き込まれ解決していく短編集。
茶室に関する豆知識や、すき焼きの由来など、日本文化について知らなかったことも少し知れちゃう、そんな本でした。
「坂本九という歌手が歌った、日本のヒット曲(『上を向いて歩こう』)です。一九六三年、アメリカでも発売されてミリオンセラーになりマシタ。アメリカでのタイトルが『SUKIYAKI』デス。」
ケビン
「ぼくたちアメリカ人にとって『SUKIYAKI』という言葉は、単なる日本料理の名前ジャナイ。優しさ、繊細さ、悲しみとの向き合い方…日本人の情緒がたくさん詰まった、素敵な曲の名前でもあるんデス。嬉しいとき、悲しいとき、どっちのときも日本人の心のそばにアル。それが、スキヤキです」