すべてがFになる

著者:森 博嗣

S&Mシリーズの第1巻、第1回メフィスト賞受賞作。
密室からウエディングドレスを纏った手足のない死体、天才プログラマ真賀田四季博士とは。
インパクトのある内容で、漫画・ドラマなど様々なメディアで展開されています。
仮想現実に対する考え方など、令和の今読んでもまだ四季博士の考えに追いついていないんだなぁと思ったり。

以下、好きなセリフたちです。

「人間が作った道具の中で、コンピュータが最も人間的だし、自然に近い。」

犀川先生

「知りたいことは、すぐ目の前で見られるのよ。話をしたい相手はいつも目の前にいる。それが、ごく自然なことです。それが当たり前のことなの。そうでしょう?もともと、世界はこうだった。でも、今の貴女の世界が、どれだけ中途半端で不自由か考えてごらんなさい。遠くの声が聞こえ、遠くのものが見えるのに、触れることはできない。沢山の情報を与えられても、すべてが、忘れられ、失われるしかない。情報の多さで隣の人も見えなくなる。人はどんどん遠くに行ってしまうわ。何故、そんなに離れて、遠ざかっていこうとするのかしら?ピストルの弾が届かない距離まで離れようというのかしら?目の前にいると相手を殺してしまうからなの?ねえ、西之園さん・・・。神様だって、どうして、あんなに遠くにいるの?本当に私たちを救って下さるのなら、何故、目の前にいらっしゃらないの?おかしいでしょう?」

真賀田四季博士

「思い出は全部記憶しているけどね、記憶は全部は思い出せないんだ。」

犀川先生
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